 |
 |
子供3人との生活費と家のローンを女性ひとりの給料でまかなうのは大変なこと。「それでも、夫と手に入れた自宅を手放すことだけはしたくなかったんです。何も贅沢をしないで、特にボーナスには全く手をつけずにすべて返済に充てましたね」。42歳のときに建築家の男性と再婚しますが、京子さんは定年まで勤めあげて住宅ローンを完済しました。
退職後、趣味でコーヒー・紅茶の作法やお菓子作りを身につけた京子さんは一方、自宅の敷地内で借家を経営。そのうちの一軒が空き家になった時、喫茶サロンの経営を思いつきます。「一軒分の家賃を稼がなければと考えた時、ちょうど自分が身につけた喫茶の知識やお菓子作りが生かせるかな、と思ったんです」。建築家の夫が内装を担当、リサイクル家具を調達して2002年に喫茶店「岡サロン」をオープン。店名は最寄り駅「ひばりヶ丘」の「おか」から取りました。
オリジナルの特製カレーやちらしずし、ホームメイドケーキの味と、京子さんのあたたかい人柄が“居心地のいい隠れ家”としてクチコミ人気を呼んだ岡サロン。開店以来丸3年、お客が1組も入らなかった日がないというからご立派です。
週に二日の定休日も料理の仕込みなどで忙しい京子さんですが、たまにはお店を休んで海外旅行へ行くのが今の楽しみなのだそう。「一番好きなのはバリかな。だんだん畑が広がって、まるで昔の日本みたいにのどかなんです」。若い頃には無縁だったレジャーも、今はマイペースで満喫する活動的な京子さんでした。
|
|
 |
| しっとりした生地に甘さがふんわり広がる自家製マドレーヌは、まさにプロ仕様の逸品。定年退職後、「お菓子作り教室」で教わったレシピの砂糖を少し控え、スライスアーモンドを加えています。「時間のある時に焼くんですが、1度に15個だけしか焼けなくて。お客様はもちろん孫たちも大好きでいつも催促されるんですけど、なかなかいつもは用意できなくてね……(苦笑)」。まさに貴重なプレミア・スイーツです。この他、サロンにはチーズケーキやごまケーキなども登場します。 |
岡サロン(OPEN:11〜17時、日・月休)
TEL 0424-72-4066
埼玉県新座市栗原1-6-12
協力/大竹ゆみ、堀江淳子
構成/松田優子 取材・文/水野成美 撮影/堀 智昭
|
|