直接火をつけるタイプのお香。沈香、白檀などの香木の粉末に、つなぎとして粘りがあるクスノキ科の常緑木タブノキの樹皮の粉末を用いる。線香は一流品であればあるほど、つなぎの分量が少ないために折れやすいので取り扱いにも注意が必要。花やハーブなどの香料を加えた「香水線香」はゆるり世代にも身近な存在。またカタチもスティック、コーン、渦巻きとタイプがあり使用目的によって使い分けるべし。
アロマやハーブ、香水などの香りを身近なものとして愉しんでいる女性は多いけれど、和の香り「お香」の愉しみ方を知っている人は少ないんじゃないかな。いにしえの昔から愛されてきた風雅な愉しみ「お香」。心を癒し、生活を潤す和の香りをアナタも愉しんでみませんか?
構成・文 森有貴子 撮影 梅沢香織
およそ4千年前の古代インドに端を発する「お香」の文化。西洋に伝わった香りは「香水」に、東洋に伝わった香りは「香」として発展していきます。そして西洋では「香水文化」を成熟させたフランスが、東洋では「香道」(*1)として芸道の域まで高めた日本が、東西の香りの文化の頂点と言われています。
西洋では花やハーブをベースにした鮮やかで華やかさのある香り、それに対して日本では沈香や白檀などの香木をベースとした幽玄で雅な香りの文化を作り上げてきました。そんな独自の香りの文化を築いてきた日本に、明治時代・文明開化によって西洋の香りが入ってきます。その西洋の香りをも伝統の「お香」に取り込むことで、新しい香りの文化を発展させていきます。今、私たちが白檀や沈香の雅な香りも薔薇の華やかな香りも、「お香」で愉しめるのはそのおかげなのです。
お香は、直接火をつける「線香」、間接的にあたためて香りを漂わせる「練り香」「香木」などさまざまな種類があります。その特徴や使い方などを知り、あなたのライフスタイルも香りで彩ってみてください。

*1)茶道・華道と並ぶ三芸道のひとつで、一定の作法のもとに香木を焚き、香りを鑑賞すること。香道では香りを嗅ぐことを「聞く」と言う。


よく知られているタイプのお香。燃焼時間は長さに比例するが、長いものは折って使うなどもできる。燃えている面積が均一なので香りも均一に広がる。
うずまきタイプなので比較的燃焼時間が長い。広い空間などで焚くにはピッタリ。途中で火を消したいときは、金属製の書類クリップで燃えている部分の下を挟めばOK。
円錐なので、火が下にいけばいくほど燃える面積が増えて香りが強くなる。短時間で香りが広がるので、急な来客時などには便利。また灰がそのままのカタチで残るので手軽に使える。

粉末にした各種香料や炭などの粉末に、蜂蜜や梅肉などを混ぜて、練って、固め、一定期間熟成させたお香。この全ての製造作業は、現在も職人による手作業で行っている。専用の香炉を用い、熱した灰の上に練り香を置いて間接的に温めて香りを漂わせる。


お香の素材となる木のこと。沈香や伽羅、白檀などがその代表とされる。香木は、小さな香木片に刻んで、専用の香炉を使って香木を間接的に温めて香りを漂わせる。天然の産物である沈香や伽羅は非常に貴重なため、1グラム5千円以上する高価なものも多い。

















